東京都水道局は7月22日夜、史跡玉川上水整備活用のための作業説明会を武蔵野市の武蔵野スイングホールで開いた=写真。主に武蔵野、西東京両市の関係者が対象(他市区は別日程)で、7人が参加した。
整備作業は小平監視所(立川市)から浅間橋(杉並区)までの中流域約18キロで、水路やのり面を崩壊する恐れのある樹木の伐採・せん定などを行うもので、毎年この時期に説明会を開いている。
田原功・境浄水場長はあいさつの中で、強風で折れた枝が落下して人がけがをしたほか、家屋が損傷する事故が2件あったとし、安全確保のための整備作業に地域住民と自治体に協力を求めた。
このあと担当職員が昨年度実施した主な箇所について、事前、事後、現況の3種類の写真を映して説明した。今年度も高木処理は昨年度同様にほぼ全域を対象とし、作業前には近い橋に期間や場所などを知らせる看板を取り付け、伐採する木の幹には赤色のテープ、せん定するものには青色のテープを巻く。
質疑応答では、写真が小さくて見にくいことや説明会開催の広報に工夫を求める声や気づかれにくい看板を移設すべきだとの指摘があった。
また名勝小金井桜の補植やフェンスの管理、歩きにくい遊歩道の改善など、水道局以外の部署が所管する問題への質問も相次いだ。近年は歴史的遺産やウオーキングコースとしての人気が高まってきており、昨年は「玉川上水を守り育てる武蔵野市民の会」が発足した。説明会のあり方は水道局の単独主催を含めて転機を迎えているようだ。