西東京市など主催の「みどりの散策路を歩こう」は6月22日、16人が参加し、「芝久保町のみどりを訪ねるコース」であった。
芝久保公民館発着の約2.9キロ。芝久保町5丁目の公民館から南下し石神井川に突き当たると、そこは同1丁目。芝久保運動場からは往路の西側を北上した。
南下の途中、東京街道に面してケヤキの大木などに囲まれた屋敷林を外から眺め、アジサイが見ごろのけやき台公園と、三共製薬田無工場跡に造成された大規模集合住宅の公開空地で一休み。
帰路では、農家の庭に建ち道路からは生垣に隠れて見えない御嶽(みたけ)神社(青梅市)の分社を見せてもらった。
参加者の関心を集めたのは芝久保町3丁目、農業大谷勝さん(80)の畑。家族で約3ヘクタールを耕作し、市内で最大級の経営面積という。年間で約50種と多品目を扱っている。
ハウスの中ではミニトマトの新しい品種という「とってもアイコ」が収穫期を迎えていた。楕円形をしていて、皮は硬いが、甘みが強い。大谷さんは遅れてきた人たちに食べごろの実をもいで一つずつ分けてくれた。
庭先の直売所も人気を集め、午前6時前に収穫したトウモロコシ(大2本350円)が飛ぶように売れていた。
「みどりの散策路」のコースガイドをしている西東京自然を見つめる会によると、キャベツの生産量は西東京市が多摩地方でトップ。
しかし農地面積、農家戸数ともこの5年間で10%以上減っており、「市内のみどりを支える農地が維持され、いつまでも今日のように案内できるとよいのですが…」と話した。