敬愛する叔父の納骨式 芝生墓地に眠る

広い芝生墓地で納骨式。不似合いなクレーンは必需品=千葉県八千代市営霊園

 子どものときから大好きだった叔父(享年84)の四十九日法要と納骨式が10月2日、叔父の住んだ千葉県八千代市であった。「長い旅を終えて釈迦の世界に迎え入れられる」(曹洞宗の導師)という。

 

 京成本線勝田台駅に近い法要の会場から八千代市営霊園まで車で約20分。いとこの新車N-BOXカスタムに乗せてもらった。

 

 霊園は広々とした緑の芝生墓地に横長の洋型墓石が規則正しく並んでいた。叔父は「墓は要らない」と言っていたが、10年ほど前に奥さんが市の募集に応募し当選したそうだ。夫の死が突然だっただけに、「あのとき買っておいてよかった」としみじみ語った。

 

 墓前にテントがしつらえられ、そのそばで小型のクレーンを載せたトラックがアームを伸ばしていた。

 

 洋型の墓石は、線香を置く香炉や花立てのある前部が一体で、地下の納骨室をふさぐ役目を持っている。その重量はクレーンを使うほど重いというわけだ。クレーンを操作するのは石材店の委託業者。初めて見る光景だった。

 

 骨つぼが地下に納められ、墓石が整ったところで僧侶の読経があり、参列者が一人ずつ焼香した。

 

 この日は東京で最高気温が30度の真夏日になると予想されていたが、千葉のこの地も青空が広がり、額に当たる直射日光が痛かった。僧侶も読経しながら額の汗をハンカチふうのもので拭っていた。

 

 法要会場に戻り、会食しながら故人をしのんだ。

 

 自宅に帰ると、ほどなく夕食。妻が「お父さんが先に死んだら、誰を呼べばいいの」と聞いてきた。ひととき互いの葬儀のありようを話し合ったが、長男に生まれた私が「子どもたちと弟」と言うと、末娘の妻は「私の時は子どもたちだけでいい」と、招く人に少々の違いがあるだけだった。