老人週間中は都立公園の入場が無料とあり、9月20日、妻と一緒に向島百花園(墨田区)に出かけた。
数ある都立公園から向島百花園を選んだのは数日前に新聞の地域版に取り上げられており、私自身、6年前に地元の歩く会で訪れたことがあったからだ。
都心は最高気温36度の猛暑日が予想されていたので、歩く距離が曳舟駅よりも短い東向島駅から向かうことにした。
東向島駅の改札口付近で駅員さんに道を尋ねると、なんと簡単。唯一の曲がり角には「720メートル」の案内表示板もあって迷う心配はない。カンカン照りの暑さには閉口したが、園のサービスセンターまで年寄りの足で10分といったところか。
運転免許証を見せて入場。ヒョウタンやヘビウリ、カボチャ似のフクロクジュウリなどウリ類の実に興味をひかれる。
だが、向島百花園の名物と言えば、「ハギのトンネル」。竹で編んだ長さ30メートルのトンネルにハギを沿わせて仕立てている。
新聞記事では取材時点で花の見ごろが遅れているようだった。あれから日にちがたって少しは咲き具合も進んだはずと期待していたが、咲き始めの個所を見つけるのさえ難しいほどの開花状況だった。
帰り際にサービスセンターで聞くと、見ごろは「今月末ごろになるかも」ということだった。それでも遊歩道脇のハギは薄紅色の小さな花をちりばめてきており、妻は東京スカイツリーの上部を真ん中に置くアングルで写真を撮っていた。
この時期はオミナエシやヒガンバナなどを除くと目に付く花が少ないうえ、日傘をさしていても蒸し暑さからは逃れられず、歌碑を眺める余裕もなく1時間ほどで園を出た。花を目当ての庭園めぐりは、いつの場合も難しい。