協会のメンバーたちはまずウオーキングコースに向かう。駅前のV字の通りの左側を直進し、舟運で繁栄をもたらした巴波川(うずまがわ)との交点から川沿いに北上。遊覧船や黒塀と白壁土蔵が並ぶ塚田歴史伝説館を眺め、明治の豪商が店の半分で麻問屋、もう半分で銀行を営んでいたという横山郷土館を外から見た。
ここから左の堀(県庁堀)に沿って行くと洋風木造建築の栃木市役所別館。県立栃木高校の横を通り交差点を右折して蔵の街大通りにぶつかると、栃木駅に向かう方の大通りが歩行者天国になっていて、観光客でにぎわっていた。本番を待つ山車のいくつかを見ながら、山本有三ふるさと記念館、蔵を活用した観光館の前を通り、神明宮に隣接する公園で弁当などを食べた。ちょうど正午。
昼食後、神社で行われた神楽「猿田彦舞」を見て再び大通りへ出た。山車が集まり、午後1時半からまつり本部前で最大の呼び物「ぶっつけ」=写真。2台ずつ計4台が向かい合い、子どもたちがおはやしを競い合う。山車の上ではちょうちんを振りかざし、掛け声でおはやしを盛りたてる。相手のおはやしに調子を狂わされると「負け」。道を譲るために引き下がらなければならず、時間とともに音量は上がり、観客の熱気も高まった。
遊覧船に乗ったり、今年7月に国の伝統的建造物群保存地区に決まった嘉右衛門(かうえもん)町を歩いたりと、この小江戸を再訪したい気分にかられた。(下の写真は、左から巴波川<うずまがわ>の遊覧船、すれ違う山車)