<西東京市議会>「滞在型グループホーム整備を」 文教厚生委、陳情を趣旨採択

文教厚生委員会は9月5日、精神障害者の滞在型グループホーム・ケアホームの整備を市に求める陳情を趣旨採択した。他の陳情6件は不採択となった。
 
グループホームの整備を求める陳情は、西東京市精神障害者家族会「子鳩会」会長が提出した。市内の精神障害者は年々増えているが、親の死後も安心して住み続けられる滞在型グループホームは不足しているというのが理由。併せて精神疾患精神障害者への理解を促すための啓発普及に取り組むよう求めた。
 
市によると、今年3月末現在の精神障害者数は1192人で、5年間に81%増となった。一方、精神障害者を対象とする市内のグループホームは5事業所あり、定員は74人。定員の内訳は、最長3年間入所できるが後は自立してアパートなどに移る「通過型」が47人、自立が難しいため基本的にずっと居られる「滞在型」が27人となっている。
 
市は「滞在型の定員は徐々に増えてはいるが、なお民間事業者によるグループホームの開設、とくに精神障害者の滞在型が拡充できるよう働きかけていく」(障害福祉課)と述べた。
 
この陳情には一部会派が「採択」を希望したが、市財政への配慮などから市に努力を求める意見を付け、全会一致の「趣旨採択」となった。本会議でも趣旨採択となる見通しだ。