国の史跡めざす下野谷遺跡 市教委、先行指定の予定区域示す

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西東京市教委は1116日、国指定の史跡を目指す下野谷(したのや)遺跡の「保存・活用に関わる住民説明会」を東伏見小で開き、遺跡の一部を先行指定するよう文科省に申請したことを明らかにした。
 
先行指定を目指すのは下野谷遺跡公園と公園の東西両隣にある農地、近接する道路と東伏見民集会所で、人が住む区域は含まない。
 
公園周辺の農地は昨年、開発などの計画が持ち上がったが、市が買い入れることで地権者が同意。市は7月末に東京都を通して文科省に先行指定を意見具申した。この用地取得が開会中の第4回定例市議会に提案されている。
 
最終的な史跡の範囲については、この分野が専門の研究者3人からなる調査指導委員会から助言を得ているが、国の文化審議会から先行指定の答申が出た後に明示したいとした。
 
住民説明会は5月と7月に続き3回目で、この日は約30人が参加。これまでの説明会では、行政側は指定に向けての手続きを先行させ、住民への説明が後回しだと反発の声があった。
 
この日も「初めに計画ありきだ」など説明会の進め方への疑問や、人が住んでいる地域を史跡に追加指定することへの反対意見が出ていた。
 
下野谷遺跡は石神井川と青梅街道の間にある東伏見2、3、6丁目の台地で、縄文時代中期(4千~5千年前)の環状集落。関東屈指の規模で、保存状態も良いとされる。
 
(写真は手前が遺跡公園。自転車の向こう側の農地を市が買い入れ、国の史跡として先行指定を目指す)