幻想的 夜のかまくら 秋田・横手の雪まつり(3の2)

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 平和町のホテルのレストランで夕食をとり、午後6時ごろホテルを出た。零度前後の日中の気温から重ね着やカイロは必要ないと判断した。

 雪まつりのガイドパンフレットによると、このころから午後9時まで、かまくらに明かりがともされる=写真は横手南小校庭のミニかまくら

 まずは一番近い横手南小に向かった。ここを、6会場を巡る無料巡回バスの発着点とした。すべてを回り切れるか一抹の不安はあったが、マイクロバス6台の運行で1周約20分、510分おきという説明を車内などで聞いて安心し、実際、8時には横手南小に戻った。

 全体の印象を言えば、夜があっての「かまくら」。暗闇としじま、冷え込みがあるから、ろうそくや電球の明かりが一段と温もりを感じさせ、子どもたちの「はいったんせ」の呼び声が、また炭火の上の餅や甘酒が、とびきりの安らぎの世界へといざなってくれているに違いない。

 巡回バスは南小からだと横手公園、二葉町、市役所角の順で回る。南小は約600個のミニかまくらが校庭を埋め尽くす。

 横手公園は二つのかまくらの奥にライトアップされた横手城が浮き上がって見え、市街地の夜景も楽しめる。

二葉町は市内のかまくらでは最古の歴史をもち、ゴマ入り餅を七輪で焼くのはここだけという。昼間歩くと武家屋敷の面影が見られるそうだ。

二葉町かまくら通りを抜けると、ほどなく横手川の河原におびただしい数のミニかまくらが帯のように連なる光景が現れる。河原に下りて見る人もいるし、蛇の崎橋から眺める人も多い。中高校生とボランティアが作り、地元紙によると「数千個」とされる。

蛇の崎橋から市役所までは一本道で歩いても10分ほど。途中、歩道の一部を通行止めにして消防隊員が民家の軒先から伸びたつらら落とし作業をしていた。

市役所周辺は昼間とは打って変わって大勢の観光客や家族連れが行き交い、かまくらは順番待ちの人が絶えない。

市役所角から巡回バスに乗り南小へ。校舎の前を過ぎると、昼間は気づかなかった「かまくら交番」がある。

その先の羽黒町武家屋敷通りはかがり火がたかれ、かまくらの中では客がもてなしを受けていたり、順番を待っていたりとにぎわいを見せていた。
(下の写真は天守が浮かぶ横手公園、二葉町の子どもたちのおもてなし)
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