講座32回目の2月18日は谷戸公民館で座学。環境カウンセラーの小野紀之さんから都市農業の役割を聞き、野鳥の鳴き声に似た音で野鳥を呼び寄せる「バードコール」の作り方と使い方を教わった。
小野さんは都市農業が新鮮で安全な農産物を供給するほか、ヒートアイランド現象の抑制や震災時の避難場所になるなど、環境保全に防災にと多面的な役割を果たしていることを説明。
近年は農業がまちづくりやストレス解消のための園芸療法など新しい展開を見せているとも指摘し、「農業講座を受けている皆さんが農家と消費者の橋渡しの役をしてほしい。そのことで農業が続いていける」と期待を述べた。
自然環境を大切にする立場から、受講生全員に小野さん手作りのバードコールがプレゼントされた。断面が約3センチ四方で長さ約4センチのヒノキの直方体と金属の「蝶ボルト」がセットになっている。ヒノキの穴にボルトをねじこんだりゆるめたりすることで、シジュウカラの鳴き声に似た摩擦音を発する。
小野さんは「鳥が鳴きやんだタイミングで、鳴き声と同じリズムと回数で応える」とコツを教える一方、鳥の姿が見えたら鳴らすのをやめないと雄鳥の縄張りを壊し、遠くへ追いやってしまうと注意を促した。