西東京市は新型コロナウイルスのワクチン接種を進めるため、7月で終了する集団接種会場の仮称・第10中学校(新ひばりが丘中学校)に代わり、西東京いこいの森公園など3カ所に集団接種会場を設け、現行の市役所田無庁舎とエコプラザ西東京は開設期間を延長する。
7月19日に開かれた臨時市議会で関連事業費を盛り込んだ一般会計補正予算案が可決された。
いこいの森公園はスケート広場にコンテナハウスを置き、空調設備を取り付ける。8月中旬以降から接種を開始する予定で、1日最大500人を見込む。
このほか、西武池袋線ひばりヶ丘駅前のひばりが丘パルコと西武新宿線田無駅前のアスタ西東京で、各1日100人にまで対応する。パルコは5階での8月開設が決まったといい、アスタは店舗の事情で9月から接種開始となる見通し。後回しになっている30~40代や若年層にとって利便性が高く、土・日曜に出向いてもらえる施設を選んだ。
9月いっぱいとされていた田無庁舎とエコプラザは、新設の3会場の開設期間に合わせ、当面11月まで延長される。
市によると、現在の集団接種3会場で接種能力が1日合計1100人なのに対し、新たな5会場では計1300人と約15%の能力アップを見込んでいるという。
また市は、11月までに12歳以上の約9割の接種が終わる見通しとしている。
これら集団接種会場の施設や運営に7億5600万円のほか、副反応による健康被害を速やかに救済するため調査委員会の開催に備えたり、接種の時間外加算と休日加算など新たな支出に対応したりする予算を加え、8億3000万円が一般会計に追加された。総額は734億9400万円。
これまでの接種状況では、6月は1日1000~1500人だったが現在は医療機関の協力により2千人を超えている。高齢者の接種率(7月16日現在)は1回の人が76.9%、2回打ち終えた人が63.5%と明らかにした。副反応による健康被害は2件あり、予防接種健康被害救済制度の適用へ向けた申請書類の調整作業を行っているという。