樹木医から聞く「木々の不思議」 保谷駅前公民館で講座始まる

イメージ 1 保谷駅前公民館が初めて企画した講座「樹木医と巡る樹木観察」(全3回)の1回目が9月11日、同館で開かれ、市民21人が参加した。
 講師は樹木医で森林インストラクターの石井誠治さん。サクランボはヨーロッパ原産で、酸っぱい味のものは煮崩れしにくく、酸味も残るため蜜豆の彩りとして輸入されていること、野鳥は木の実は赤いうちはまずいことを知っていて、黒紫色になってから食べるなど、身近にありながら見逃していそうな話題を披露。
 同じキンモクセイから取った2種類の枝先を参加者に回して見てもらい、違いを発見するテストは、鋸歯(きょし=葉のギザギザ)の有無が正解。そこから話はモクセイの仲間のヒイラギに及ぶ。ヒイラギは草食動物から身を守るため低い葉にトゲを出すが、3メートルを超えるとトゲはなくなる。キンモクセイの葉にも似た形質があるという。
 初物の熊本産クリを持ってきた石井さん。クリがブナ科で、実を生で食べられるブナの仲間や、ナラとカシの違いなどが説明された。スライドでは多種多様なドングリが紹介された。
 講座は2回目から実践編。18日に井の頭恩賜公園、25日は新宿御苑で樹木を観察する。