東京都教育委員会の「東京文化財ウィーク2017」の企画事業で、顧想園サポートクラブが主催。見学者約10人を1グループとして、サポートクラブ会員らが薬医門、母屋、離れ、土蔵など7件の文化財や黒目川の源流に近い天神社前の湧水を案内し、特徴や歴史的な出来事などを説明した。
この村野家は江戸時代後期の天保年間に本家の娘が結婚して分家し、現在は6代目。5代目の長女あやさんも案内役を務め、母屋の隣の居宅近くにそびえるケヤキの巨木を指して「すらりとした姿が好き」と話し、住人ならではの親しみを感じさせた。
先代たちが開発を制限する市街化調整区域を自ら望み、緑の景観を今に残していることや、国の助成がない中で大きなかやぶき屋根のふきかえ、火災予防などの苦労も語られ、見学者から「守ってくれてありがとう」「感動しています」との声があやさんに掛けられた。