<農業講座日記> 白菜の種まきと大根の種まき準備(8月27日)

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穴には3粒―そろりそろりと白菜の種まき

 講座9回目の8月27日は白菜の種まきと大根の種まき準備を行った。

 

 白菜の品種は「黄ごころ85」。今は球の内側が黄色い「黄芯(おうしん)白菜」が主流で、芯が白いものは作られなくなったという。「気心」に通じるしゃれた命名だ。

 

「85」は、種をまいて85日で収穫できる中生種を示す。65~95まであり、早いものは病気に弱い。遅いと大きく育つので株間を広くとらなければいけないという。

 

 種は赤みがかっていて直径1ミリに満たないほど小さい。これをマルチシートの穴一つ置きに3粒ずつまいていくのだが、(1)穴の表面の土を指で崩し、ドーナツ状にならす(2)深さ5ミリから1センチ弱の穴を指で作り、種を置く(3)穴を土で薄く覆う―という手順を踏む。

 

 次に、うねを寒冷紗(かんれいしゃ)で覆う。害虫の侵入を防ぎ、強い太陽光を和らげ、水分の蒸発を抑えるなど多くの効果がある。

 

 先生の保谷隆司さんが、いつものように手本を見せてくる。グラスファイバー製の支柱は、平らな面が外側になるように、半円状に曲げて両端を土中に差し込む。間隔は穴2つ半置き。支柱の山の高さをそろえる。うねの両端だけ、近くに1本を補強する。

 

 寒冷紗が支柱を追おうと、すそ付近に細い金属製のくいを埋め込み、先端の曲り部分で寒冷紗のすそを押さえつける。

 

 これらの作業と並行する形で、隣の畑で大根用の肥料と農薬を手まきする。農薬は、大根が弱い根腐れの元凶となるセンチュウ、大根の表面を食い荒らすハムシ、芯部(生長点)に潜り込んで成長を妨げるシンクイムシとそれぞれの防除に効果のある3種を混ぜ合わせ、1度にまいた。1カ月間、効果があるという。大根の敵のいかに多いかを知る。

 

 大根の作付けは白菜の2倍、つまり2うねで、0.2アールとなる。肥料などを施した後、保谷さんが耕運機で耕し、「しゃくり棒」でうね幅を測ってうねを作り、マルチシートを張った。

 

 私の班は毎回、ベテラン勢が必ず最後に土寄せをしたり、うねをならしたりして見た目に美しく仕上げる。この日も保谷さんから「きれい、きれい」と褒められた。

 

 夏の盛りが過ぎ、大型扇風機の出番はなくなった。一方で大豆(枝豆)は膝上まで伸び、薄紫の小さな花をたくさんつけていた。来週は福誉(ふくほまれ)、青誉(あおほまれ)、聖護院大根と大根3品種の種をまき、キャベツ、カリフラワー、ブロッコリーの苗を植え付ける予定。畑はどんどんにぎやかになる。