講座14回目の10月2日は枝豆を半分収穫し、大根の間引きとメキャベツとブロッコリーに追肥をした。
前日に続き真夏日が予想されたが、空気は乾燥していて爽やかな秋晴れ。先生が地域の秋祭りで多忙なため、定例日を1日遅らせての作業となった。
まずはマルチシートの穴にカブの種まき。「土は深く掘らない」「一つの穴に3粒」など先生の事前指導があり、穴と種とに受け持ちを分ける。
小さい種を3粒入れるのに手間取った経験から、穴作りと種に土をかぶせる役を選んだ。腰を落として穴を掘ると、指先でなく指を曲げて指の背を使う方が効率的だ。穴の中の土の塊は取り除き、種にかける土は薄くし、その上を指の背で軽く2回押さえるといった細心さが求められる。
先生の話だと、自分のカブ畑は2粒まき。3粒にすると間引きに2倍の時間がかかるためという。農業講座は人手が多く、生育不良のリスクも減らせるということのようだ。
次は大根の間引き。寒冷紗をまくり上げ、各穴に最も生育のよい1本を残す。間引き菜は各班、参加者に均等に分けて持ち帰り。
ブロッコリーとメキャベツには追肥を施すという作業前の先生の説明だった。ブロッコリーはうねを崩して片側に、メキャベツは両側に肥料をやる。追肥は、収穫までにブロッコリーは2回だがメキャベツは5回必要という。
メキャベツは生育の悪いものがあり、先生が先週苗を植え替えてくれたという。うねの半数ほどの苗が小さかった。あそこを植え替えたのなら、自分が穴を掘り2本植えたような記憶がある。植え方が悪かったのかもしれないと胸が痛んだ。
追肥作業は、大根の間引き作業中にチームリーダーらベテランが気を利かして行い、ほとんど終えていた。うね崩しや土寄せは、農業新人にとってはなかなか難しい。先生と先輩たちのくわや三角ホ―を使う動きは、ほれぼれするほど無駄がなく美しい。
枝豆は半数の株を収穫した。根元から引き抜き、土を落とす。1カ所に集め、根元を切り落として人数分に分けた。一人あたり2株見当。間引き菜を別にして、今期の講座で作付けした野菜では初めての収穫だ。
枝豆は10月半ばを過ぎると実が黒くなり、紅葉が始まると急速に大豆に変わる。秋の枝豆は収穫期間が短いので、農家は大量に作れないという。
全ての作業が終わり、全員が集合すると先生が自分のキャベツ畑で取った1枚の葉を見せた。葉には無数の小さな穴が開く。裏返した葉に目を凝らすと、1~2ミリの青虫のようなものがシャクトリムシのように動いている。「ふ化したばかりのヨトウムシ」だった。
幼虫が脱皮するとバラバラに活動し、地中に潜るので駆除しにくくなるため、早く見つけて日に当てたり、葉をくしゃくしゃに丸めたりして退治するよう話した。発生のピークが9月下旬から10月上旬にずれ込んだともいう。
持ち帰った枝豆は、妻の助言に従ってさやの端を切って塩でもみ、塩ゆでした。2株とも見た目ほど出来はよくなかったが、実が入っていれば先生の言う通り「居酒屋のものよりうまい」。来週の収穫が楽しみだ。