広い空間 実物ずらり 小田原 生命の星・地球博物館

f:id:amullar:20191002235216j:plain

大きな「アンモナイトの壁」。化石に触れる

 西東京市郷土文化会の10月例会が1日、神奈川県小田原市の県立生命の星・地球博物館と小田原城であり、26人が参加した。

 

 最初の目的地、地球博物館は西東京の市街地から貸し切りバスで2時間ほど。広いエントランスホールで、約1億年前の中生代白亜紀の陸海空に生息していた代表格の恐竜、巨大魚、翼竜の化石標本の歓迎を受ける。

 

 講義室で学芸員から館の見どころなどを聞く。冒頭に「郷土文化会のみなさん ようこそ」の画像が作られていた。

 

 館内の案内と解説は、会員で国立科学博物館などのガイドボランティアの資格を持つ小幡宥(おばたゆう)さん。「地球の誕生から生物の進化までが一つのフロアで見られる。化石などの実物も多い」と評価する。

 

 展示物に触れるのはうれしい。豪州に落ちた直径約1メートルの隕石(いんせき)を指でなでて鼻に近づけると鉄のにおい。「アンモナイトの壁」は硬くて爪が立たない。

 

 「鉱物が混ざると岩石」「魚は人間の直接の先祖」「ゾウは6回、歯が生え変わる」――。クイズになりそうな小幡さんの博識を楽しく聞く。

 

 3階のレストランは他の団体予約客が多く、一時発券止めになる想定外の出来事もあった。滞在時間を延長した分、同じ階の「ジャンボブック」を楽しめた。

 

 見開きの図鑑に見立てて、昆虫や渡り鳥などの動物、植物、航跡、化石などが実物で紹介されている。カエルの本には5種の鳴き声を当てるゲームが取り入れられ、正解を競い合う場面も。

 

 かまぼこの鈴廣(すずひろ)本店に立ち寄り、小田原城址公園へ。NPO法人のガイドに馬屋曲輪(くるわ)から銅門(あかがねもん)、常盤木門を経て本丸広場までを案内してもらった。いつもながら、小田原合戦の話が長い。

 

 3重4階建ての天守閣最上階の展望デッキからの眺めは良好だったが、大島は見えなかった。