ぐるり亀田半島 国宝土偶~大沼 6月25日(日)2の2

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約3500年前の縄文時代の墓から出土した国宝「中空土偶


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駒ケ岳神社と大岩。隠れたパワースポットになっているようだ

 

 箱館奉行所の見学が終わり、吉野家で朝食を食べてから「道の駅なとわ・えさん」へ。駐車場横のキャンプ場には色とりどりのテントが張られていた。売店で土産用にがさばらない昆布の加工品とギンナンソウを買った。

 

 次に目指したのが国宝「中空土偶」のある函館市縄文文化交流センター(観覧料一般300円)。中空土偶は函館と合併する前の南茅部町の縄文遺跡から出土し、2007年に北海道初の国宝に指定された。

 

 実物を見たいと強く思うようになったのは、私の住む西東京市にある縄文時代中期(約5千~4千年前)の下野谷(したのや)遺跡が2年前に「遺跡の国宝」とも言うべき国指定の史跡になったためだ。長野県茅野市で対面した「縄文のビーナス」「仮面の女神」の2体の国宝土偶の姿かたちも頭から離れなかった。

 

 中空土偶はケースに収まり、身長40センチ余り。上からの弱い光を浴び、上半身がつややかに見える。内部は空洞で頭から脚先まで薄く精巧に作られているという。レプリカでよいから手に持ってみたいものだ。

 

 顔や体の文様にも触りたい衝動にかられる。横や後ろ、斜め上からも写真(フラッシュ禁止)を撮ることで我慢した。センターの図録(500円)も購入。

 

 車は隣の鹿部町に入る。間欠泉(入園料大人300円)は昔、無料公開のときに訪れており、今日は小休止にとどめた。国道278号から道道43号に曲がり、大沼へ向かう。

 

 温泉好きの友人が「ひと浴びしたい」と言う旅館留の湯(とめのゆ)は残念ながら改装中。カフェ兼ギャラリーでソフトクリームを食べ、大沼周辺の自然の四季を切り取った写真展(無料)を見た。

 

 大沼での目当ては北岸にある「駒ケ岳神社の大岩」で、私がネットで見つけた。その記事によると、大岩は1640(寛永17)年の駒ケ岳の大噴火で落下した石や火山灰が溶け合ってでき、真ん中にできた割れ目のトンネルを通り抜けると登山の安全や安産、家内安全などがかなえられるパワースポットとして人気があるという。

 

 標識が小さくて見えにくいこともあり、いったん通り過ぎるなど到着に手間取った。巨岩にはしめ縄が巡らされ、割れ目の入り口から出口まで通路の両脇にロープを張って伝い歩きできるようになっていた。私たちが通り抜けた後、観光らしい若い女性2人が来て、割れ目に入っていった。

 

 大沼と小沼を分ける道から国道5号に出て午後4時半、函館の弓道場に着き奥さんと合流。夫婦が「安くておいしい」と薦める回転ずし「魚べい」へ。痛風の体にはよからぬウニも「東京のウニと味が違うから」と勧められるまま食べた。本当においしかった。