11月27日、春風亭一之輔の独演会に行った。会場はいつもの三鷹市芸術文化センターよりも広い同市公会堂のホール。ただ新型コロナの緊急事態宣言が解除される前のチケット販売だったため、客の入りは半分。
一之輔についてはチラシ以外のことは知らない。「押しも押されもせぬ人気と実力」「口跡鮮やか」。
マクラの中で43歳と明かした。前日は秋田で高座を務めたという。なるほど若くてエネルギッシュ。2席を演じたが、語りが滑らかで歯切れよく、声がよく通る。つぶやき程度でもはっきりと聞き取れた。
1席目は、前座いっ休の後、楽屋入りした時の弁当の話をマクラに『うどんや』。中入り後は一之輔と一時期前座同士だったという柳亭こみちの『掛け取り』に続いて『茶の湯』を演じた。茶の湯では、茶とは言えないとんでもない飲み物にもだえる顔としぐさが見事だった。