縄文時代の布作ろう 西東京・下野谷遺跡の関連事業スタート

イメージ 1 縄文時代の布作りにチャレンジ!と呼びかけた体験教室が7月8日、下野谷(したのや)遺跡公園と東伏見民集会所で行われた。
 縄文時代の遺跡として関東地方で屈指の規模を誇る下野谷(したのや)遺跡=東伏見2、3、6丁目=を多くの市民に知ってもらおうと西東京市教委社会教育課が企画し、小学生から70代まで11人が参加した。
 集会所では文化財保護専門員の亀田直美さんから女性の縄文人がおしゃれだったことや、服にする布はカラムシというイラクサ科の多年草の茎を原料としていることなどを教わり、カラムシが生えている遺跡公園へ。
 公園南西の一角には数百本が1~2メートルの高さに茂る。公園完成を機に4年前、カラムシの栽培と糸を取りだす技術を600年も守り続ける福島県昭和村から苗木を分けてもらったが、公園周辺にある「ノカラムシ」と自然交配して葉の裏が白くなったり、枝が伸びたりと原種と異なる現象が目立ってきたという。参加者は10本ほど根元から刈り取った。
 集会所に戻ると、亀田さんから手順やコツを教わり、茎の外皮をむき、さらに皮の両面をそいでリボン状に繊維を取り出す「苧引(おひき)」という作業に取り組んだ。
 次回は27日に郷土資料室で行い、繊維を細く分けてからよりをかけて糸を作り、縄文風の編み方でコースターを作ることにしている。
 縄文時代や下野谷遺跡に興味を持ってもらうため、次の催しが予定されている。
▽柳沢公民館 キッズアカデミー縄文体験編(7月14日~10月7日、全5回。小学3~6年生を対象に東京都埋蔵文化センターで縄文土器作りなど)▽第6回縄文の森の秋まつり(10月7日、下野谷遺跡公園で土器展示、体験教室、飲食出店など。詳細未定だが、関連行事は東伏見ふれあいセンターでも実施予定)
(写真下はカラムシの刈り取りと繊維を取る「おひき」作業)
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