納田氏は全国紙2紙の地方版での市長選報道を取り上げた。1紙は選挙期間中の記事で、丸山浩一氏(現市長)が立候補表明前に民主党に推薦を依頼しておきながら、告示間近になって民主党都連に推薦の辞退を申し入れたとする内容は事実かとただした。礼を失し、市にマイナスイメージをもたらしたという理由からだ。
もう一つは初登庁した18日の記者会見の記事。「6月ごろまでの暫定予算を組むことも検討する考えを示唆した」と書かれたことに対し、「市民生活を第一に考えるなら、時間的にも本予算あるいは骨格予算を編成できたのではないか。市民に対し無責任だ」というもの。
市長は推薦問題では「選挙体制を考え、最終的に自分で判断して自民党と公明党の推薦を得た」「1月27日に民主党都連に辞退を届け出たことだけは事実」と答えた。予算編成については「暫定予算という言葉は使っていない」「前市長時代の予算を組むプロセスは公務に就いた18日以降聞いている。最終的に3月冒頭で所信表明させてもらいたい」などと述べた。
桐山氏は、丸山氏が告示日にフェイスブックの「いいね」ボタンを押し、顔写真と実名が他人のブログに掲載されたこと、丸山氏が出演するテレビの特集番組が動画サイト・ユーチューブにアップされ、一時丸山氏のフェイスブックからリンクが張られていたこと、さらに告示前のビラと選挙期間中のポスターに同じキャラクターが使われたことを示し、「法的に疑義がある」と指摘した。
桐山氏は一部地域で選挙公報の配布漏れがあったことも指摘。選管事務局は、市長選と市議補選の広報は見た目が似通っており、配布を委託したシルバー人材センターの担当者が混同して約1200件を勘違いして配ったと明らかにした。配布はすべて投票日前日までに間に合ったという。
小峰氏は新聞報道について質問する予定だったが、先の2氏の質問と答弁で良いとして意見を述べるにとどまった。