壮大な本堂の西側に幼稚園があり、園庭の奥の藤棚が見事に大きい。4月29日に開く藤まつりや花の見ごろの期間は、園庭が一般開放される。
樹齢は100年を超え、約3.5メートルの幹回りを持つ木は畳240枚分に枝を広げており、時折吹く強い風が盛りを過ぎた花びらを散らした。
地蔵堂では、地蔵の目にみそを塗ると目の病が快復するとの信仰がある目疾(めやみ)地蔵が関心を集めた。
最後に河鍋暁斎(かわなべ・きょうさい)記念美術館を訪ねた。狩野派絵師とも浮世絵師とも呼ばれ、仏画から戯画までジャンルが広い暁斎の下絵、肉筆や版画の完成作品を小ぢんまりと展示している。この日は企画展「妖(あや)しきものの棲(す)む世界―妖怪・物の怪(け)―」が開催中だった(6月24日まで)。