保谷の藍を知る 講演と染め体験

イメージ 1   「保谷のアイ」と題するイベントが文化の日113日、西東京市保谷4丁目の高橋家屋敷林であった。
 
 東京文化財ウイークにちなみ、市教委と下保谷の自然と文化を記録する会が共催。「アイ」はまちづくりに大きな役割を果たした藍と先人の郷土への愛を掛けた。
 
 小春日和に恵まれ、藍染めも体験できるとあって家族連れなどが次々と訪れた。藍染めは、ハンカチの大きさの白い布の所々を絞って輪ゴムで止め、発酵させた葉から煮出した液にしばらく浸す。輪ゴムを外して水洗いすると花模様が現れ、親子が歓声を上げた。
 
 市教委文化財係の学芸員、亀田直美さんはミニ講演会で、藍栽培は幕末期に武州武蔵国)に普及、保谷では高橋家などが藍玉を作って財をなし、武蔵野鉄道(現在の西武池袋線)の招聘(しょうへい)と沿線開発、日本初の野外展示物を備えた民族学博物館の開設(現在は消滅。国立民族学博物館の前身)につながったと話した。
 
また地元の農業高橋孝さんは、納屋を取り壊した時に出てきたという藍作りの道具の名前や使い方を説明した。
 
 会場には武蔵野鉄道や幻の民族学博物館に関わる写真や解説文も展示され、市民の関心を集めた。(下の写真は亀田さんのミニ講演会と藍作りの道具を説明する高橋さん)
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