初公開 国登録文化財の高橋家 市教委が文化財散策

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 昨年3月、国登録有形文化財となった西東京市保谷3丁目、高橋家住宅が5月17日、市教育委員会主催の「文化財散歩」で初めて一般公開された=写真は主屋。

 登録されたのは主屋と土蔵、衣装蔵、納屋、表門の五つの建造物。
 
 この中で最も古い納屋は柱などに江戸末期の建築を残す。1926(大正15)年に棟上げした木造2階建ての主屋は伝統的な武蔵野の豪農の間取りを持ち、前庭、屋敷林とともに保存状態が良い。

 所有者の高橋孝さん(71)が、参加した23人を表門をはじめとして各建物を案内した。主屋の座敷は内部が見えるように障子を開けており、「調度品などはほとんどいじっていません」。棟上げ式の写真や屋敷林に残されたタヌキのふん、4カ所ある井戸などについても説明した。

 市教委によると、市内の国登録有形文化財(建造物)は田無神社参集殿、小宮家住宅に次いで3件目。「登録」は「指定」よりも規制が緩やかという。

 文化財散策は下保谷地区で行われ、高橋家住宅の後、天神社で波を描いた「こて絵」、福泉寺では明治の廃仏毀釈(きしゃく)の嵐から難を逃れた「三十番神神像」などに見入った。最後に下保谷四丁目特別緑地保全地区(旧高橋家屋敷林)を訪ね、黄色い花が鮮やかなニッコウキスゲなど約100種の草木が植えられた野草園の観察を楽しんだ。

(下の写真は、風格を感じさせる高橋家の表門、旧高橋家の野草園に咲くニッコウキスゲ
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