
講演したのは、「渋沢敬三と今和次郎」の著書がある国立公文書館アジア歴史資料センターの丸山泰明さん=写真下。
丸山さんは、直接的には地主の高橋文太郎が土地を提供したためとしながらも、「立地がなぜ都心でなく郊外だったのか」を考察。
丸山さんによると、渋沢敬三は東京を博物館と公園で囲み、市民の安らぎの場とする都市計画を考えていた。今和次郎は結婚して保谷に住み、農村の特徴を生かした生活を送った。また高橋文太郎は鉄道事業者として保谷に文化の香り高い学園都市をつくろうとしていたと話し、博物館建設の中心人物3人の共通性を解き明かした。
丸山さんは「博物館の歴史はこれからのまちづくりにも参考になるのではないか」と述べた。
参加者からは「民具を陳列したり収蔵したりする本館だけでも市に再建してほしい」などの声が出ていた。
