五十嵐氏は、日本の住宅から失われていく縁側の機能を取り入れたり、自然界に直線は少ないとの観察から家の角を丸くしたりと設計に当たっての考え方を語りながら、エコロジーへの配慮など今の社会状況に対応した建築設計では「100年後にはその時代のサンプルにしかならない」として、現実社会や過去からの決めつけに捉われない姿勢を強調した。
この展覧会はフランス人の建築家や写真家が企画し、日本の近現代の住宅約70軒の中に伝統的な文化などを見出している。参加する建築家によるギャラリートークもあり、五十嵐氏は9人(組)目。主催者は「今日が一番の盛況」と話した。6月25日まで。