立川市・国分寺市・国立市 線路跡地の緑道を歩く


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 西東京市ウオーキング協会の7月のミニウオーキング11日、立川・国分寺・国立の3市を通る緑道で行われた=写真は立川市・栄緑道入り口。

 今年の梅雨は雨の日が多いが、この日は夕方まで雨の心配がない予報。23人が参加し、多摩モノレール立飛駅からJR中央線立川駅付近まで約2時間、約5キロのコースを楽しんだ。

 緑道はこのうち約2キロ。戦時中は立川飛行場へ、戦後は米軍立川基地へ立川駅から分岐して物資を運ぶ引き込み線だった。

 一本道だが、市境が入り組んでいるため北から順に栄緑地(立川市)、西町緑地(国分寺市)、北緑地(国立市)と名前が変わる。

 立飛駅から東の芋窪街道に向かう。寺の前の街道を渡ると、アーチ風のモニュメントが漢字とローマ字で「栄緑道」の入り口を教えてくれる。イチョウ並木がしばらく続く。

 栄緑道は1600メートルと3つの緑道で最も長い。幅2メートルほどの道は緩やかなS字が連続して動線をつくる。両端までの距離を示す標識が数カ所あり、ジョギングの人には便利そうだ。

 道の両側にはトチノキケヤキ、ウバメガシ、コブシなどの高木、ツツジ、ツゲなど低木の植え込みと緑が途切れることはない。

 熟して落ちたヤマモモの実が足元に散らばっていたり、道沿いの造園業者の畑のヤマボウシがこの時期に花を咲かせていたりと、小さな驚きにも恵まれた。

 国分寺市に入ると、交差点ごとに市名と西町緑地を併記した看板が設置されている。道は直線となり、花壇づくりに力を入れているように見えた。

 やがて、緑のトンネルとなったフジ棚が現れ、その先には田無駅北口広場の「平和のリング」に似た芸術的なアーチ状のモニュメントがあった。どちらにもレールが使われており、数少ない鉄路の遺構と言える。ここは国立市の北端に当たる。

 ただし、レールの由来を説明する表示はどこにもない。緑道全体を通しても廃線跡地の整備とわかるものはない。歴史的評価に値しないのか、3市が足並みをそろえるのが難しいのか。釈然としないものが残った。

 レールのモニュメントの先は大きな岩を積み並べた水路やグラウンドなどを整えた北第一公園。ここでしっかり休憩をとって立川駅へ向かい、手前の曙橋交差点で解散した。
(下の写真は国分寺市・西町緑道始まり、緑道南端の国立市・北緑地の出入り口)
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