<農業講座日記> ニンジン2品種を種まき(8月6日)

f:id:amullar:20190806204638j:plain

手押し式の種まき機を慎重に進める

 講座7回目の8月6日はニンジンの種まき。朝8時には気温がすでに30度を超える暑さだったが、受講者の出足は早い。先生の保谷隆司さんが集合時刻の8時30分を待って発した言葉は「今日は30分で終わりたい」。通路には大型の扇風機もお目見えした。

 

 保谷さんが今日まくニンジンの品種を説明する。一つはいわゆる「五寸ニンジン」の「オランジェ」、もう一つは「京くれない」。京くれないは五寸ニンジンよりも少し長くなり、赤色が鮮やか。ただ栽培が難しく、保谷さん自身は4、5年前から作付けしているという。

 

 種は白っぽい小さな球状になっていた。種の表面を石灰質のものでコーティングしてあるという。コーティングの分、値段は高くなり、発芽率も低下するため、「農家にとってメリットはないんです」と保谷さん。種の売り方は、昔は「容積売り」だったが、今は粒数単位で売られているそうだ。

 

 畑は保谷さんの手でほとんど出来上がっていた。うねには肥料が入り、土壌消毒も済ませてあるという。

 

 しかし、そこに種をまけばよい、それも種まき機を使って―と簡単にはいかない。

 

 うねに根切り虫防除の薬剤を手まきし、土が乾燥しないよう足で踏む。そのあと、くわの変形のような「じょれん」という農具で土の表面をならし、手押しの種まき機の出動となる。

 

 農業初心者が交代で種まき機を使わせてもらう。ベルトの穴に入った種が落ち、前のローラーが土をかぶせ、後ろのローラーが押さえつけるという仕組みだ。

 

 見ていると簡単そうだが、真っすぐ進むための目線の置き方や、種が深く入らないようにアームにかける力加減に気を付けなければならない。

 

 一つのうねに種を2列にまき、作業は終了。気が付けば、保谷さんがうねの下に敷いた「かん水チューブ」から水が霧状に噴き出して、種をまいたうねを潤していた。

 

 発芽まで1週間。種が深いことなどによる発芽不良があれば、保谷さんが補植してくれるという。手厚いバックアップに、今日も脱帽。