第2回定例会は6月3日招集され、会期を23日までの21日間と決めた。初日は、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い実施を急ぐ事業費を盛り込んだ今年度の市一般会計補正予算案を、予算特別委員会、本会議とも全会一致で可決した。
これにより一般会計補正予算は2億3千万円を追加、総額978億900万円となった。
この日可決・成立した新型コロナ対策事業は(1)妊婦全員に面接相談を行い不安やニーズにこたえるママパパ応援事業(2)売り上げが減少したのに国の持続化給付金の対象にならない市内事業者への応援資金助成事業(3)インターネット環境がない小中学生のいる家庭にタブレットを貸与するオンライン学習支援―の三つ。
《ママパパ応援事業》
母子健康手帳の交付時に、専門職の保健師や助産師が田無庁舎または保谷保健福祉総合センターで全件面接相談する。このため柳橋出張所とひばりヶ丘駅前出張所、住吉会館ルピナスでの手帳交付はなくなる。
すでに妊娠していて、手帳交付時に専門職の面接を受けていない人とは電話相談を行う。また妊娠中期以降で希望する人には事前予約制で面接を行い、必要に応じて専門職がケアプランを作成する。
外国籍の妊婦と相談や情報提供するための通訳・翻訳ツールを導入する。
このほか、手帳交付時に「育児パッケージ」を配布する。中身は子育て用品、衛生用品、通院などでのタクシー利用助成を予定している。7月開始の予定。年間の妊娠届出数は約1500件(2018年度)。
《事業者支援事業》
国の持続化給付金がもらえず、家賃や人件費などの固定費の支払いが大変な市内の中小企業・個人事業主に一律20万円を助成する。
申請要件は、(1)4月または5月の売り上げが前年同月比で20%以上50%未満減少している(2)昨年6月から今年4月までに開業した事業者で、4月または5月の売り上げが開業後最大の売り上げの月と比べて20%以上減少していること。
対象は500事業者を見込む。助成金の申請相談は6月8日から商工会と市産業振興課で行う。申請には市の認定書が必要となり、認定書申請期間は6月22日~9月25日。
《オンライン学習支援》
学校再開後も分散登校などが行われることから、学校での授業を補完するオンライン学習の環境を整備する。
学習用ソフトは小学1年~中学3年までの5教科と中学校実技ドリル問題を収録。スマートフォンにも対応できる。
小学1年~中学3年の児童生徒がいる家庭で、パソコンもスマホもなくオンライン学習ができない要保護・準要保護の計400世帯に、タブレット端末とモバイルルーター各1台を9月をめどに配布する。通信費用は市が負担する。