西東京市の「はなバス」値上げ 大人150円、来年7月から

イメージ 1 西東京市で路線バスが走らない地域の足となっている「はなバス」の運賃が、来年7月1日から大人150円(現行100円)に値上げされる。定例市議会一般質問1日目の12月3日、坂口光治市長が言明した。
 大林光昭(公明)、安斉慎一郎(共産)両氏の質問に答えた。
 市長答弁によると、基本運賃は引き上げるが、子どもと障害者は100円に据え置く。新たにパスモやスイカを使えるようにして利便性を高め、安全対策として運行中の映像を録画するドライブレコーダーを取り付ける。
 市使用料等審議会の意見や市地域交通会議の方針に沿った内容で、障害者の介助者は1人まで100円、何人乗っても無料の未就学児は保護者1人につき未就学児2人まで無料となる見通しだ。
 大林氏は高齢者の外出機会を増やすことで健康維持ひいては医療費の削減につながるとして「一定の配慮」を、また安斉氏は「高齢者も100円据え置きを」と求めた。しかし、市側は「はなバスには東京都などの補助がなく、差額は全額が市の負担になる。移送サービスなど社会福祉分野の助成制度を活用してほしい」と述べ、高齢者を特別扱いする考えのないことを明らかにした。
 来年7月実施については、市報やホームページによる周知と車両の改修に時間が必要なためとした。
 はなバスは2002年3月から運行し、現在5ルートを大人・子ども100円均一料金で走っているが、1人1回の乗車につき80円が市の持ち出しとなり、年間1億円を超える運行補助金をバス会社に払い続けている。このため、市行財政改革推進委員会などから料金改定などによる公費負担の削減が求められていた。