紙芝居、体験談で平和への誓い新たに 西東京「平和の日」

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 「西東京市平和の日」の4月12日、非核・平和をすすめる西東京市民の会と市主催のイベントが田無駅北口のアスタビルで始まった。
 午後1時、参加者が黙とうしたあと、丸山浩一市長は「いろいろなイベントが、一人一人が平和にかかわるきっかけになってほしい」とあいさつし、 紙芝居「タイムスリップ」が上演された。
 
 イメージ 2タイムスリップ」は市内の戦禍を題材に児童文学作家の故高橋宏幸さんが描いた絵本。紙芝居は高橋さんの遺族の了承を得て作製され、この日は高橋さんに師事したイラストレーター黒木修さんが演じた。
 石の観音像が1944(昭和19)年の田無にもんぺ姿の女性となって現れ、母親を失った女の赤ちゃんを貧しさの中で育てる。成人した娘は、父親が戦死した青年と結婚することを「母親」に報告すると…。客席の約40人が黒木さんの語りに聞き入った。
 田無平和の会の会長代理、浜野重男さんは中学4年生になったばかりの1945年のこの日、田無町6丁目の自宅付近に爆弾が落ち、祖父ら3人を防空壕の中で、弟妹3人は爆風に吹き飛ばされて亡くした。縁側にいたはずの自分は土ぼこりで真っ暗な部屋にいたと、体験を話した。浜野さんは「こんな話を聞いたと、みなさんが語り部になって子どもたちに伝えてほしい」と訴えた。
 13日は朗読劇や合唱、フルートのミニコンサート、14日は朗読やバンド演奏などがいずれも午後1時から同じ会場で行われる。