
午後1時、参加者が黙とうしたあと、丸山浩一市長は「いろいろなイベントが、一人一人が平和にかかわるきっかけになってほしい」とあいさつし、 紙芝居「タイムスリップ」が上演された。

石の観音像が1944(昭和19)年の田無にもんぺ姿の女性となって現れ、母親を失った女の赤ちゃんを貧しさの中で育てる。成人した娘は、父親が戦死した青年と結婚することを「母親」に報告すると…。客席の約40人が黒木さんの語りに聞き入った。
田無平和の会の会長代理、浜野重男さんは中学4年生になったばかりの1945年のこの日、田無町6丁目の自宅付近に爆弾が落ち、祖父ら3人を防空壕の中で、弟妹3人は爆風に吹き飛ばされて亡くした。縁側にいたはずの自分は土ぼこりで真っ暗な部屋にいたと、体験を話した。浜野さんは「こんな話を聞いたと、みなさんが語り部になって子どもたちに伝えてほしい」と訴えた。