西東京・東大農場ハス見本園の見学余話

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 西東京市にある旧東大農場のハス見本園が7月2324の両日、一般公開されました。現場で説明に当たっていた職員などから聞いた話のいくつかを――。
 ●防風ネット 見本園を取り囲むネットは、研究の秘密を保とうとして中を見せないものではありませんでした。あの場所は結構風が強く(武蔵野はもともと季節風で吹きっさらしの土地が多かった)、風はハスの大敵。大きい葉が茎とこすれて傷むそうです。昨年は「予算がなくて買えませんでした」。
 ●ハスの不思議 セミは地上に出て7日の命だそうですが、ハスの開花期間は多くの品種が4日間です。ホント、花の命は短くて、ですね。「ハスは花の中で発熱することと関係があるのでは」との説明でした。
 ●品種の多さは世界一? 大学は「200品種以上を栽培している」と公表しています。さて、それがナンボのものか。ハスの適地は暑い所らしく、インド、中国に多いとか。「それでも、この見本園が品種の多さでは世界一かもしれません」。
 ●研究の可能性 これほどの品種を集めて何を研究しているのか。「実はこれからなのです」との答えに「例えば」と突っ込みを入れると、「花の寿命を延ばし、切り花にできないか」「薬効成分のあるものから薬を作る」といった可能性を教えてくれました。
 ●農産物販売 本館で販売していた「東大産」のモモやジャガイモを買った人は多かったはずですが、果托(かたく)や香水の販売のように事前の宣伝はありませんでした。「周囲の農家に配慮しなければなりません」。農産物や果物は収穫の都度、直販していると言います。こまめに農場見学(原則として火~金曜)すると、よい買い物ができそうです。