東大ははキャンパス整備工事のため8月いっぱいまで農場見学を中止しており、、見本園も例年だと約1カ月間の一般公開をやめて6月下旬とこの日の日曜日2回、観蓮会として公開した。
午前7時の開園から30分間に260人が入場するなど人気を集め、訪れた人たちは見ころの花にカメラを向けたり、ボランティアガイドに質問したりしていた。
「緑地美人」に続き、東大生まれで昨年品種登録された「月のほほえみ」はクリーム色の花弁をふっくらと広げ、ちょうど見ごろ。「千弁蓮(せんべんれん)」の前でガイドの女性が「ピンセットで数えたところ、2千枚ちかくありました」と説明すると、見ている人たちに軽い驚きが広がった。
入り口付近では大賀蓮の花の香りを付けたあぶらとり紙や乾燥させた花托(かたく)、農場産ジャガイモなども販売され、なかなかの売れ行きだった。
◇
正門近くに作られたヒマワリ迷路にも家族連れなどが次々に訪れた。
こちらも公開期間が合わせて4日に短縮され、この日が最終日。約10アールの畑に2800本が見ごろを迎えたが、。大学担当者によると、今年は雨が少なく、背丈が高くならなかったという。
入場者はその分、花を身近に見ることができ、例年より難しい迷路や所々に設けられたヒマワリにまつわるクイズを楽しんだ。
ヒマワリ迷路作りなどを通し、市民に食や資源循環を考えてもらう「ひまわりプロジェクト」はこれまで東大と西東京市の共同事業だった。今年は大学が市民ボランティアの協力で運営し、小学生の参加も途絶えた。キャンパス再整備が進む中で、ひまわりプロジェクトのあり方も見直されそうだ。