東京タワーや高層ビル群の下 港七福神めぐり

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背後のタワーマンションに圧倒されそうな氷川神社


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ハクビシンらしい動物とカラスの攻防劇があった港区南麻布

 

 西東京市ウオーキング協会の1月ミニウオーキングは4日、東京都港区で「港七福神」を巡った。27人が参加し、正月休みの静かな都心の街並みを眺めながら、1年の健康や安全を祈った。

 

 港七福神めぐりは太平洋戦争で中断した巡拝所を再編して昭和41年に再開。七福神に宝船が加わり8カ所の寺社を巡る約6キロのコースだ。

 

 東京メトロ南北線六本木一丁目駅北改札に集合し、3番出口から地上へ。陸橋を渡ってすぐの久國神社布袋尊)から天祖神社(福禄寿)、櫻田神社(寿老神)、氷川神社毘沙門天)、大法寺(大黒天)と左回りのコースをとる。

 

 見上げればガラス張りの高層オフィスビルタワーマンションという六本木、麻布。伝統的な建造物の社殿は安らぎを与えてくれるが、氷川神社の背後にそびえるタワーマンションは、上階部が太くなっている外観がひときわ印象深い。スマートフォンでマンション名を突き止める人がいたほどだ。

 

 氷川神社に向かう途中で小休止した有栖川宮記念公園の角では、電線を渡るハクビシンとみられる動物と、それを威嚇するかのように上から飛びかかろうとしたり鋭く鳴いたりする2、3羽のカラスとの攻防を目撃することができた。

 

 ハクビシンは落ち着いた動作でカラスの攻撃をかわし、住宅街の塀を伝って消えた。「テレビでは見たことがあるけど、本物が見られるとは」との声も。

 

 大法寺では江戸時代の作という大黒天の木像をなでてご利益を期待し、十番稲荷神社では参道入り口の左に置かれた宝船の石像、右にあるカエルの石像を見て明るい気分に。

 

 南北線都営大江戸線麻布十番駅そばの十番稲荷神社からは東の赤羽橋駅方面へ向かい、途中でモデルコースをそれて左折。東麻布商店街通りに出ると東京タワーが大きくそびえ立つ。

 

 国道1号の桜田通りから少し奥まって熊野神社(恵比寿)、そこから南へ向かい都立芝公園にある完成間もない宝珠院(弁財天)で参拝。穏やかな天気にも恵まれ、約3時間の七福神めぐりを終えた。

<農業講座日記> 生薬調合し屠蘇散に(12月24日)

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体の不調に合わせて生薬を選び調合する受講者たち

 27回目の講座は12月24日、西東京市谷戸公民館であり、薬剤師で鍼灸(しんきゅう)師の青木満さんが屠蘇(とそ)の材料を解説した後、受講者が自分の体調に合わせた屠蘇散を作った。

 

 元旦に飲むお屠蘇は、1年の無病息災を祈る薬用酒。生薬を組み合わせた屠蘇散は中国で作られ、7世紀に日本に伝わったとされる。

 

 青木さんは桂皮(けいひ)など12種類の材料について単独の場合と他の材料と組み合わせたときの効能を説明。トリカブトの根から作り毒性を減らした附子(ぶし)の1種類を除き、それぞれの粉末などが入った容器を会場に回して香りや味を感じてもらった。

 

 シナモンとも呼ばれる桂皮はカチカチに乾燥した樹皮を、陳皮(ちんぴ)は5年間乾燥したミカンの皮を手で確かめることもできた。

 

 山椒(さんしょう)が果皮、紅花(こうか)が花びらのままなのは成分が抽出されやすいためという。

 

 受講生による自家調合は、調剤用の小さなスプーン(1杯0.3~0.5グラム)で1回分2.5グラムをめどに紙皿に集め、せんじ袋に入れた。1回分とは日本酒180ミリリットルに見合う量で、一晩浸してから飲む。

 

 青木さんは本みりんを混ぜると飲みやすくなると言い、酒と本みりんの割合は4対1が標準的な目安。酒が飲めない人は湯に振り出してから砂糖やはちみつを入れるなど好みの飲み方でよいそうだ。

 

 困っている症状を青木さんに話し、生薬の種類と分量を助言してもらう人が後を絶たなかった。私は手の指にしびれがあることを相談し、防風(ぼうふう)、桂皮、当帰(とうき)など6種類をほぼ均等に組み合わせた。

 

 屠蘇づくりの後は畑に出向き、今年最後の収穫。私の班は1人当たり青首大根、聖護院大根各1本、カブ4本、ニンジン2本、ホウレンソウ約2把分、春菊約1把分、前回持ち帰らなかった人にブロッコリー1個。

 

 青首大根とブロッコリーはこの日ですべて収穫を終えた。

<農業講座日記> つきたて餅食べて交流(12月22日)

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気合を入れ、1回3升のもち米を19回つき上げた


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めん棒でのし餅を作る。なかなかの力仕事だ。

 講座26回目の12月22日は、講師の保谷隆司さん宅=西東京市住吉町=で餅つき交流会があり、42人が参加した。

 

 農家特有の広い庭に、もち米を蒸すためのまき式ボイラーやテント、作業台などが設けられ、保谷さんは真っ暗な午前5時から準備開始。

 

 米の計量や餅つき、けんちん汁作りなど役割分担が事前に決まっている参加者は午前7時半までに集合し、流れ作業がスタートした。

 

 米をせいろで蒸し、餅つき機を通したものを臼ときねでつく。臼は保谷さんの屋敷林のケヤキの大木を切って何年か乾燥させ、50年ほど前に作ったという。

 

 餅は、1回につき米3升分を19回、約2時間半をかけてつき上げた。「まだか、まだか」ときねを振るう人がいれば、リズミカルにきねを振るい、「いい音だ」と周りから褒められる人も。

 

 つきたての餅は大きくちぎられ、計量されてのし餅用のポリ袋に入る。1袋分は2キロ。これをめん棒でのし、均等な厚みで四角の1枚にするのだが、四隅を直角に決めるのはなかなか難しい。空気がたまった袋の隅は、竹串で刺しピンホールを開けるという技を教わった。

 

 持ち帰り用に参加者全員分ののし餅と丸餅が出来上がると、いよいよ自分たちが食べるための作業へ。一口大または二口大にちぎり、からみ(大根おろし)、あん、きなこ、ごまをまぶした4種類を大皿に並べていった。

 

 作業台の周りにいすやいす代わりの収穫箱などが置かれ、全員が着席。主催者側が「講座はここまでです」と宣言し、和やかな懇談の場となった。

 

<農業講座日記> 腐葉土作りへ落ち葉集め(12月17日)

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クヌギなどの落ち葉をかき集める受講者


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集めた落ち葉の袋を山積みした小型トラック


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先生宅の庭先で、運んだ落ち葉を圧縮する

 

 講座25回目の12月17日は小雨の中、約30人が参加し、住友重機械工業田無製造所の「発想の森」(谷戸町2丁目)で、腐葉土にするため落ち葉を集めた。

 

 発想の森は武蔵野の面影を残す森で、日中は地域住民に開放されている。農業講座を主催する谷戸公民館にも近く、落ち葉を集めさせてほしいという公民館の要請に毎年、事業所が応えてきた。

 

 腐葉土は通気性や保水性を高めるほか、土に新しい栄養を与える。

 

 畑地を提供し、野菜の栽培技術を指導する保谷隆司さんが、落ち葉を大きなポリ袋に入れるときの効率的なまとめ方を実際に見せたり、枯れ枝を極力混ぜないことなどを注意したりして作業開始。

 

 受講者たちはほうきや熊手でクヌギなどの落ち葉を集め、小山になったところでごみ袋に詰め込んだ。今年の紅葉の遅れは落葉の遅れにもなっているようで、「収集量は去年よりも少ない」と保谷さん。

 

 それでも30分ほどで90リットル用のポリ袋が50個ほどになり、トラックに積まれ保谷さん宅に運ばれた。落ち葉は腐葉土を作るコーナーに次々と積み重ねられ、それを足で踏んで圧縮。

 

 保谷さんは、米ぬかなどの補助剤を使わなくても発酵し、内部が約60度に達するという。この日集めた落ち葉は来年1月に「積み上げ」という作業を行い、その後2回切り返す。収集から約1年半たった腐葉土はトウモロコシなどの栽培に使われる。

 

 落ち葉の搬入を終えた後、一部の班は講座の畑に行って収穫作業。本降りの中、私の班は1人当たり青首大根と聖護院大根を各1本、カブ2本、ニンジン3本を抜き取り持ち帰った。

<農業講座日記> 「運動後は豆乳を」 薬剤師お薦め(12月10日)

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健康づくりについて話す青木満さん


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今期初めて収穫にこぎつけたホウレンソウ

 

 24回目の講座は12月10日、谷戸公民館であり、薬剤師で鍼灸(しんきゅう)師の青木満さん(33)=東京都大田区=が若返りの方法などについて話した。

 

 青木さんは今期の講座で初登場。死因の上位を占めるがんなどの三大疾病は生活習慣病で、「薬では治せない」と断じ、食・運動・睡眠の改善を強調した。

 

 特に運動は、疲れてやめるようなものはやるべきではないとし、「疲れてからがスタートです」。若返りに効果的な運動として、早歩き3分、ゆっくり歩き3分の計6分を1セットとして5セットを2日に1回行うことを勧め、姿勢が正しくなるというウオーキングポールを使い実演して見せた。

 

 運動後は30分以内にタンパク質を摂取することが大事で、摂取しやすい飲み物ならば国産大豆を使い成分無調整の豆乳が良いと推奨した。

 

 講義終了後は一部の班が畑に出向いて収穫作業をした。私の班は1人当たり青首大根1本、ニンジン2品種各1本、カブ2個、初収穫のホウレンソウ1把分と、前週分配されなかった人にブロッコリー1個。

<農業講座日記>玉ネギの苗を定植 初収穫続々(12月3日)

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人海戦術をとって玉ネギの苗の定植作業


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初収穫の聖護院大根。丸々と、こぶし一つ半ほどの大きさに育った

 

 講座23回目の12月3日は青空が広がり、この時期としては暖かい朝。玉ネギの苗を定植し、ニンジンなどを初収穫した。

 

 玉ネギは枝豆を植えた場所に苗を植えた。もみ殻が主原料の土壌改良剤、カキ殻から作ったアルカリ性有機肥料など3種を混ぜた肥料をまき、先生が耕運機で耕す。うねを作り、中穴5列のマルチシートを張った。

 

 当初はここまでの予定だったが、収穫作業と合わせて順調だったため、定植まで進んだ。

 

 品種は、サラダなど生食用で外皮が赤紫色の「猩々赤(しょうじょうあか)」と、一般的な玉ネギの「アトン」。

 

 苗は先生が作り、20センチほどに成長している。根を傷つけないように、刃先の分かれたくわで根元の土を深い所から持ち上げ、苗を抜き取る。

 

 マルチの穴一つに苗2本を植える。苗は重ねず、指1本分ほど離す。指を差し込んで開けた穴は深すぎてはいけない。土をかけるのは茎が二つに分かれている所まで。茎の周りの土は強く押さえない。このように出来上がった苗を植えるだけでも注意することがいっぱい。

 

 班のマルチの穴は合計で約230個もあるので当然、人海戦術をとっての作業となった。初経験の人が植えた所をベテランが植え直す場面も多かった。

 

 成長途中の野菜ではメキャベツの「摘葉」を行った。下から葉をパキパキと摘み取る。取り除く葉の数は15枚程度。根元から上10~15センチといったところか。

 

 摘葉は、日当たりをよくして、葉のつけ根の小さな脇芽の成長を促す。「葉を下に向け、茎のつけ根を押す」と先生が手本を見せた。

 

 収穫物の種類と量は班によってかなり異なる。私の班は、初収穫となったのが聖護院大根1本、青首大根「青誉(あおほまれ)」1本、ニンジン2品種各1本、カブ2本、春菊約1束分。このほか取り残しの白菜1個または半切り、一部の人にはブロッコリーと多種にわたった。

新宿区の紅葉スポットを巡る ウオーキング協会例会

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八幡宮の階段両脇のモミジが色づき始め、朱塗りの随神門と色彩の妙を見せる


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早稲田大学の大隈庭園。紅葉の見ごろは近そう


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日本庭園の甘泉園公園。前撮りのカップルがいた

 

 西東京市ウオーキング協会の11月例会が30日、東京都新宿区であり、24人が都心の隠れた紅葉スポットなどを巡った。

 

 都営地下鉄大江戸線都庁前駅を出発点に、駅にほど近い新宿中央公園からイチョウ並木の新宿コズミック通り、標高44.6メートルの戸山公園箱根山、穴八幡宮を経て早稲田大学の大隈庭園までが午前中の行程だ。

 

 新宿中央公園ではフリーマーケットが開かれ、広場を埋め尽くす規模の大きさに圧倒される。紅葉は、日当たりのよいモミジが見ごろを迎えているが、全体的にはこれからといったところ。

 

 穴八幡宮の階段両側に植えられたモミジは上部が色づき、随神門の朱色と張り合うかのよう。

 

 昼食の弁当を持ってきているのに学生食堂へ向かう人が多く、「安くておいしかった」と満足そうだった。

 

 午後の部は早大正門から構内を抜け、大隈重信が信奉したという水稲荷神社とその境内に隣接する甘泉園公園、おとめ山公園、ボタンの名所・薬王院(通称東長谷寺)と巡った。

 

 甘泉園公園は池を回遊する日本庭園。赤く色づいたモミジの横で若いカップルが結婚式の前撮りをしており、松の木2本に雪つりが施されていた。

 

 おとめ山公園は「乙女山」ではなく、将軍家の鷹狩りの場だったため立ち入りを禁止(お留め)したことに由来する。崖線からの湧水の流れや池が多く、樹木や野草も豊かだ。低地のモミジは緑のままだったが、「都会のど真ん中にこんな所があったなんて」と感嘆の声があった。

 

 都庁前駅出発から西武新宿線下落合駅前で解散するまで約5時間、歩いた距離は約11キロ。気温は低かったが終日青空が広がり、「いいコースでした」との声に多くの人がうなずいた。