広げよう「ふれまち助け合い」 市社協などがシンポ

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 「あって安心 地域の手助け」と題するシンポジウムが36日、西東京市障害者総合支援センター(愛称フレンドリー、田無町4)であり、約40人が参加した。
 
 市社会福祉協議会と、ふれあいのまちづくり推進協議会の主催。ふれあいのまちづくりは小学校の通学区域ごとに住民懇談会をつくり、サロン活動などに取り組んでもらうもので、略称「ふれまち」。
 
 ふれまちによる助け合い活動は、子育て中の人や高齢者、障害者、介護者などが抱える「ちょっとした困りごと」を地域の人が「ちょっとした手助け」をして解決する仕組みだ。
 
 平成26年度から始まり、これまで市内20地区のうち8地区が4つの拠点で活動している。市や市社協29年度末までに全域に広げたいとしている。
 
 シンポジウムでは山本美香東洋大准教授=写真=が基調講演。「住民が立ち上がらないと地域の問題を解決できない状態になっている」として、制度からこぼれ落ちる生活支援サービスや業者による家事援助の相場、住民が主体となった武蔵野市の居場所づくりの事例などを紹介した。
 
 また不動産業者や商店会、地域密着型の金融機関などは新たな社会資源であるほか、生徒や学生を引き込んだり、町内会などに入っていなくてもボランティアの意志のある人を見つけ出したりするよう提言した。
 
 このあと、ふれまちの人たちが寸劇を通して、困りごと相談の電話があってからボランティアの人が活動するまでの動きを説明。
 
 事例報告では、助け合い活動を始めたきっかけや活動内容、活動から得たものなどが3人から語られ、助けを求めた1人から具体的な話があった。これを受けて山本さんは「なかなか表明できない互助の気持ちを引き出す取り組みや、『助けてと言ってよいのだ』という風土をつくることが必要」などと話した。