気の早いニリンソウ 板橋区・都立赤塚公園で開花


イメージ 1イメージ 2
 東京都板橋区の「区の花」ニリンソウが、都内最大級の自生地とされる都立赤塚公園大門地区で開花が始まり、3月14日にウオーキングで訪れた西東京市ウオーキング協会の会員たちを喜ばせた=写真。

 ニリンソウの自生地は、首都高速5号線(池袋線)下の道路南側に延びる赤塚公園の西約200メートル区間武蔵野台地の崖下に連なり、可憐な白い花を2輪ずつ咲かせる。東京区部では準絶滅危惧種になっている。

 公園のホームページによると、花で埋め尽くされるのは「桜の花が散るころ」だから、かなり気の早い開花。

 はじめは小さな群落に1、2本だったが、やがて10本以上が花開く群落があったり、足元近くに咲いていたりして、数カ所で「あっ、ここにも」と弾んだ声が聞こえた。

 公園主催の今年の「ニリンソウ月間」は21日から始まり、ボランティアによるガイドなどが行われる。
          ◇
西東京市ウオーキング協会の3月のミニウオーキングはこの日、東武東上線成増駅発着で板橋区立赤塚植物公園から都立赤塚公園を巡る約4キロのコースで行われた。春めいた陽気と好天に恵まれ、27人が参加した。

成増駅北口から赤羽駅西口行きのバスで赤塚8丁目下車。徒歩10分ほどで、入り口にユリノキがそびえ立つ赤塚植物園に着く。

植物園には約600種の樹木、草花、山野草が植えられているが、「3月下旬から4月下旬にかけて咲く」というニリンソウは葉を見せるだけ。日本庭園の入り口付近はサンシュユとトサミズキが競うように黄色い花を咲かせ、ひと時足を止めて見入った。

近くの乗蓮寺境内で奈良、鎌倉大仏に次ぐという大きさの東京大仏を見上げ、天保の飢饉(ききん)の供養塔や文化財である板橋ゆかりの人の墓石などを見て回った。

美術館入り口交差点の付近にある竹林横の階段を上り、赤塚公園の城址地区へ。わずかに花を残す梅林を抜け、本丸跡を示す石碑の立つ広場から赤塚溜池(ためいけ)公園に下りた。池では何人もが釣り糸を垂らす、のどかな光景。

公園に隣接して区立郷土資料館があり、旧石器時代から終戦後までの資料が並ぶ常設展示室と、旧石器時代縄文時代に絞った企画展「再発見!いたばしの遺跡」(24日まで)を見学。

郷土資料館からは新大宮バイパスなどの陸橋を渡り、最後の見どころとなる首都高沿いの赤塚公園で望外のニリンソウの花を見つけたのだった。(下の写真はサンシュユ<手前>が満開の赤塚植物園、乗蓮寺東京大仏
イメージ 3イメージ 4